左頁の拡大】 【頁の拡大】 【右頁の拡大


(十一)

【解読文】

     日本人ヲ象遣候様ニ唐人ニ稽古被
     仰付、唐人ハ江戸へ不参由、象之儀ニ付、
     若御尋も可有之哉と通事役清川
     永左衛門与申者附参候由
   一 右之趣ニ付、附添参候人数大概左之通ニ御座候
               唐人通事
                清川永左衛門
                   上下弐人
               高木作右衛門家来
                 刀指上下弐人
               象遣ひ日本人四人
                    惣介
                    吉兵衛
                    又七
                    半平次
               中間格ノ者凡六人程
       人数凡拾三、四人程
   一 象一日之内ニ道法四程宛歩行仕候由、


【読み下し文】

     日本人を象遣い候(そうろう)ように唐人に
     稽古(けいこ)(おお)せ付けられ、唐人は
     江戸へ参らぬ由(よし)、象の儀につき、
     も(若)し御尋ねもこれあるべきやと通事(つうじ)
     役清川永左衛門と申す者付き参り候由
   一 右の趣(おもむき)につき、付添い参り候人数
     大概左(さ)の通りにござ(御座)
               唐人通事役
                清川永左衛門
                  上、下(かみ、しも)二人
               高木作右衛門家来
                 刀差し上、下二人
               象遣い日本人四人
                    惣介
                    吉兵衛
                    又七
                    半平次
               中間
(ちゅうげん)格の者
               およ(凡)そ六人ほど
       締め(〆)て人数およそ十三、四人ほど
   一 象一日の内に道程(みちのり)四里(り)ほど
     ずつ(宛)歩行つかまつ(仕)り候由、