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(二十四)

【解読文】

                池田要人
       三月十二日
       伊木豊後様
       日置猪右衛門様

     態御飛脚差立奉啓上候、此渡辺出雲守殿
     状箱、此方様より相届ケ申様ニ出雲守殿より
     左之通被仰下候
      出雲守殿手紙写
    此一封就御用象江附添参候役人通
    詞江差遣候、中国陸路通り参候間、
    其通旅行之内ニ而何方ニ而成共、右之
    面々江此書面急便ニ相達候様ニ無間違
    御差越可被下候、頼入存候、以上
      三月十二日
     安東七郎大夫
     大久保岡右衛門 宛  渡部出雲守
     生駒喜左衛門


【読み下し文】

                池田要人(いけだかなと)
       三月十二日
      伊木豊後
(いぎぶんご)
      日置猪右衛門(へきいえもん)

     わざ(態)御飛脚差し立て啓上たてまつ(奉)り候
      (そうろう)、
この(此)渡辺出雲守(いずものかみ)殿
     状箱(じょうばこ)、この方様よりあい(相)届け申す
     ように出雲守殿より左
(さ)の通り仰(おお)せ下さ
     れ候       
      出雲守殿手紙写し
    この一封(いっぷう)御用につき象へ付添い参り候役人
    通詞(つうじ)へ差し遣わし候、中国陸路通り参り候
    あいだ(間)、その通し旅行の内にて、いずかた(何方)
    にてなりとも右の面面(めんめん)へこの書面急便に
    あい達し候ように、間違い無く御差し越し下さる
    べく候、頼み入り存じ候、以上 
      三月十二日
     安東七郎大夫(あんどうしちろうだゆう)
     大久保岡右衛門(おおくぼおかえもん) 宛  渡辺出雲守
     生駒喜左衛門(いこまきざえもん)