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(七)

【解読文】

   松平安芸守殿
       御家老中
   阿部伊勢守殿
       御家老中
   板倉右衛門佐殿
       御家老中
   松平大炊頭殿
       御家老中
   脇坂豊之助殿
       御家老中
   榊原式部大輔殿
       御家老中
   松平左兵衛督殿
       御家老中
   松平遠江守殿
       御家老中

      板倉右衛門佐様御家来より之書状写
    一筆啓上仕候、此度従長崎大坂迄象
    一疋被牽登候ニ付、中国筋用意之儀、
    長崎御奉行三宅周防守様より国次之
    御廻状一通、阿部伊勢守様御家来より
    今日到来候ニ付、則以飛脚進申候、御
    順達可被成奉存候、恐惶謹言
                鈴木孫平治
      三月十三日         書判


【読み下し文】

   松平安芸守
(あきのかみ)殿
       御家老中
   阿部伊勢守
(いせのかみ)殿
       御家老中
   板倉右衛門佐
(えもんのすけ)殿
       御家老中
   松平大炊頭
(おおいのかみ)殿
       御家老中
   脇坂豊之助
(とよのすけ)殿
       御家老中
   榊原式部大輔
(しきぶたいふ)殿
       御家老中
   松平左兵衛督
(さひょうえのかみ)殿
       御家老中
   松平遠江守
(とおとうみのかみ)殿 
       御家老中

      板倉右衛門佐
(えもんのすけ)様御家来よりの
      書状写し
    一筆啓上つかまつ(仕)り候(そうろう)、このたび
     (此度)長崎より(従)大坂迄象一匹牽
(ひ)きのぼ(上)
     
せられ候につき、中国筋用意の儀、長崎御奉行
    三宅周防守(すおうのかみ)様より国つ(継)ぎの御廻状
     (かいじょう)一通、阿部伊勢守様御家来より今日
    到来候につき、すなわ(則)ち飛脚を以てまいら(進)
    せ申し候、御順達なさるべく存じたてまつ(奉)候、
    恐惶謹言
(きょうこうきんげん)
                鈴木孫平治
      三月十三日         書判(かきはん)