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(八十六)

【解読文】

     右三人江銀壱枚宛被遣候
   一 象仕四人江金子弐百疋宛、其外足軽小者
     七人江金子百疋宛被遣候
   右之通表方立ニ而、岡山泊候節被遣候、
      以上
     酉四月        村上勘左衛門
                

      御郡方加世八兵衛、長谷川九郎大夫より出ル書付

     享保十四年酉四月長崎より江戸へ被遣候象
     御領内を通り候節、御手当之書付

   一 四月十二日備中之内御領分下道郡矢田村江
     相移り、同日之晩伊東伊豆守殿御領分川部
     泊り、翌十三日御領内窪屋郡軽部村之内中嶋
     を渡り候、先達而大石平太船ヲ岡山より


【読み下し文】

     右三人へ銀一枚ずつ
(宛)遣わされ候(そうろう)
   一 象遣い
四人へ金子(きんす)二百疋にひゃっぴき)
     ずつ、そのほか足軽(あしがる)小者七人へ金子
     百疋(ひゃっぴき)ずつ遣わされ候
   右の通り表方
立てにて岡山泊り候せつ(節)遣わされ候
       以上
                村上勘左衛門(むらかみかんざえもん)
     酉(とり)四月
                

      御郡方(ぐんがた)加世八兵衛(かせはちべえ)
      長谷川九郎大夫(はせがわくろうだゆう)より
      出
(いづ)る書付(かきつけ)

     享保十四年酉四月長崎より江戸へ遣わされ候
     象御領内を通り候せつ、御手当の書付

   一 四月十二日備中の内御領分下道(しもつみち)

     矢田(やた)村へあい(相)移り、同日の晩伊東
      伊豆守(いずのかみ)殿御領分川辺(かわべ)泊り、
     翌十三日御領内窪屋(くぼや)郡軽部(かるべ)
     の内中島川(なかしまがわ)を渡り候、先達(せんだっ)
      
て大石(こく)平太船
(ひらたぶね) を岡山より