「加州敵討」と「近代女武勇集」の二つの読み本を筆写して、１冊に綴じたもの。ともに天保１３年（１８４２）に作州栗原村（現落合町栗原）木樵山の松田多之助が書き写した写本。「加州敵討」は同輩堀又右衛門道貞に闇討ちにされた加賀藩士田宮軍治豊氏の仇を、舎弟の田宮伝右衛門豊里にかわって備前の侍成瀬太左衛門が討つ話。「加州敵討」（ＫＷ２０４／１２）、「備前岡山にて加賀の侍敵討」（ＫＷ２０４／１５）はほぼ同じ内容の物語である。「近代女武勇集」には下記の５編が収められている。１、島津淡路惟久内室勇気有之、召仕ふ女迄武芸を心掛ル事２、白須才兵衛内室之事３、鍋島加賀守直能息女まこと有事４、京極備中守足軽尼崎幸右衛門か娘、親之敵を討し事５、小出左京太夫内室に仕へし勝と云ふ女、武勇有之、手柄をせし事（文責：岡山県立図書館）

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