寛政３年（１７９１）に、京都の玉樹堂・芸香堂から出版された浦上（うらかみ）玉堂（ぎょくどう）（１７４５〜１８２０）が著した琴の譜面。版本。巻頭には、天明３年（１７８３）の豊後佐伯（さいき）藩主毛利高広二男毛利扶揺（ふよう）（１７３０〜８６）の序のほか、儒学者赤松滄洲（そうしゅう）（１７２１〜１８０１）と寛政３年の儒学者皆川（みながわ）淇園（きえん）（１７３４〜１８０７）の序文があり、巻末に紀徳民（細井平洲（へいしゅう）、１７２８〜１８０１）の跋文（ばつぶん）（あとがき）がある。浦上玉堂が所持していた明の顧元昭の作といわれる琴図と琴銘「霊和」・「王堂清韵（（韻））」の拓本の後へ、「玉堂琴記」と「答問八則」と題する玉堂の文章、讃岐の張元徽？翁（長町竹石（ながまちちくせき）、１７５７〜１８０６）が校訂した「玉堂琴譜」１７曲分が収録されている。（文責：岡山県立図書館）

続きを閉じる