香々美（かがみ）村（現鏡野町香々美）周辺の入会山をめぐる争いについての、万延元年（１８６０）の「西北條郡香々美山論江戸役人取調記録」・「御見分ニ付諸事役割并諸入用等心覚」を、のちに、新たに表題を付けて１冊にまとめたもの。「西北條郡香々美山論江戸役人取調記録」は、安政６年（１８５９）５月、津山藩領西北條（さいほくじょう）郡香々美村ほか２５村と幕府領寺和田（てらわだ）村（現鏡野町寺和田）ほか４村が入会山をめぐって争った際、幕府へ訴え出るにあたって、これまでの争論の記録をまとめて書き写したもの。この入会山は支配関係が入り組んでいたため、これまでにもたびたび争論が起きていた。御用懸として、河辺（かわなべ）村（現津山市河辺）土居太郎右衛門・池ヶ原村（現津山市池ヶ原）岡伊八郎・目木（めき）村（現久世町目木）美見徳右衛門の名前がある。「御見分ニ付諸事役割并諸入用等心覚」は見分に来た幕府役人に対する接待の役割・入用などを岡伊八郎が書き留めた記録。（文責：岡山県立図書館）

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