明治期の郷土史研究家塚本吉彦（１８３９〜１９１６）が岡山県の地理・歴史について調査したさまざまな資料を１冊に綴じ合わせたもの。用紙に「岡山県地理歴史調査用紙」を使用したものがある。　吉備国に関わる和歌、荒神社（岡山野田屋町鎮座）由緒、松田氏系譜、池田光政の学校造営、備前国邑久郡長船鍛冶略沿革考、吉備中山、虫明を詠んだ和歌、から泊・から琴の浦、岡山での鋳銭、一宮村牛馬市、牧野権六郎履歴、廃棄武器入札関係書類、吉備津彦命墓所兆域坪数届（絵図付）などを収録する。このほか、綴じられた資料のなかに「地理歴史調査事項」と題する明治３０年（１８９７）の美作国真島郡井原尋常小学校訓導金谷柾次郎の報告書が含まれており、本書の成立年代を考える手がかりになろう。

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