「円満院拝借金江戸御召出日記」（竪帳）と「円満院様銀江戸行日記」（小横帳）とを、後に表紙を付けて冊子に仕立てたもの。「寛政三年辛亥六月　勝南郡勝間田村黒坂村黒土村中山村円満院拝借金一件文書　郡中大割元岡伊八郎氏茂」と題する表題は合冊の時に付けられたもの。岡伊八郎氏茂時代の資料を意味すると考えられる。円満院（滋賀県大津市にある天台宗の門跡寺院）名目の借銀の返済が遅れたため訴えられた勝間田（かつまだ）村・黒坂村・黒土村（以上現勝田郡勝央町）・中山村（現英田郡美作町）の４ヶ村の庄屋が、寺社奉行の取調べを受けるため、江戸へ下向したときの、道中と江戸滞在中の記録。黒坂村など４ヶ村が下総国佐倉藩主堀田相模守（堀田正亮）の領分であった寛政３年（１７９１）６月のものと思われる。奉行所や相手方とのやりとり、領主宛の経過報告などが記されている。（文責：岡山県立図書館）

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