本図は山陽新報の付録として刊行された図である。国道・府県道・町村道が朱線で描かれている。この時期は各鉄道の敷設が進んだ時期であり、その状況を同地図からも看取できる。まず現在の姫新線となる作備線は大正12年に津山～美作追分間が開通し、大正13年５月には美作追分～久世まで延伸、さらに大正14年には勝山まで延伸している。本図ではまだ開通していない勝山までの路線が描かれている。また、地方鉄道では大正12年に片上～和気～矢田間が開通した片上鉄道などが描かれている。裏面の広告では40ほどの企業広告があり、貸し自動車や自動自転車（オートバイ）の広告が数件認められる。岡山県下での貸し自動車業は1916（大正５）年がはじめで、地図が発行された当時の県内の乗用車数は220台であった。

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