天平１１年（７３９）、律令国家の大税（正税）出挙の稲を借りたが、返済期限以前に死亡したため返済免除になった備中国３郡１７郷の農民の名簿。３郡（都宇・窪屋・賀夜）１７郷（建部・河面・撫河・深井・軽部・美和¥白髭髪部・御簀・庭瀬・板倉・葦守・大井・阿蘇・八部・日羽・多気・有漢）で４１名の名前が記されている。原本は正倉院文書。本書は倉敷村羽栗氏所蔵本を明治１５年（１８８２）８月２５日に郷土史研究家塚本吉彦（１８３９〜１９１６）が写したもの。巻末には、本書の経歴を示すものと考えられる下記のような年号と人名が記されている。「天平八年十月十二日　志斐麻呂」「備中国天平十一年大税負死亡人帳　従七位下行目日根造諸人」「安政四年吾師平賀大人乃小吉野神社大宮司三輪神五郎大麻呂」「元治二年二月廿三日　写之　平賀源太郎源遠義」（文責：岡山県立図書館）

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