本図は１９０７（明治４０）年の発行である。最新の町村合併の情報に関しては、１９０３（明治３６）年に新村として誕生した浅口郡富田村の記載はあるものの、１９０４（明治３７）年に誕生した後月郡芳井村の記載はなく、芳水村、足次村の旧村名のままである。このことから本図は１９０３（明治３６）年頃の岡山の状況を示した地図といえる。しかしながら、当時の合併や新村・新町の記載には不十分な所が散見できる。例えば１９０１（明治３４）年に合併などして新町として成立した旧備中国に属する庭瀬町、寄島町、金浦町、吹屋町などは記載されている一方、旧備前国の片上町、和気町、八浜町が新町に移行した記載はなく、旧村名のままなっているなどである。

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