作成日：1797(寛政９)

題簽の巻次は乾、坤とあり

備中国浅口郡玉島村（現倉敷市玉島）出身の歌僧澄月（ちょうげつ）（１７１４〜１７９８）が著わした歌論集。寛政９年（１７９７）出版。巻頭に、寛政５年（１７９３）の「前参議持豊」（芝山持豊、１７４２〜１８１５）と慈延（じえん）（１７４８〜１８０５）の序文があり、巻末に、門人西山正（拙斎（せっさい））の跋文（ばつぶん）がある。澄月は幼くして出家し、比叡山に登って天台教学を学んだ学僧。武者小路実岳（むしゃのこうじさねおか）（１７２１〜６０）に和歌を学んで、二条家を中心とする和歌の流派（二条派）を継ぎ、京都上岡崎（現京都市左京区岡崎）の垂雲軒（すいうんけん）に住んだ。門人に、小寺清先（きよさき）（１７４８〜１８２７）・木下幸文（たかふみ）（１７７９〜１８２１）・西山拙斎（１７３５〜９８）らがいる。小沢廬庵（ろあん）・伴高蹊（ばんこうけい）・慈延とともに京都の歌壇を代表する四天王の一人に数えられた。（文責：岡山県立図書館）

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