凡例  
 


】 【頁の拡大】 【右頁の拡大


(二十八)

【解読文】

    次第之儀与思召候間、此旨可申遣旨
    仰御座候、恐惶謹言
                近藤七郎右衛門
      三月五日      小畠権内
                津田丹下
     伊 豊後様
     日 猪右衛門様

    長崎より其御地江参候象追付当御地
    通り候節、栄光院様御覧も被遊候ハヽ、
    町会所か、又者森下町大格子付候番所
    屋敷か、二本松茶屋辺ニ而も被遊御出候様ニ
    可有御座哉之儀、御自分方迄申入候処、
    被達御耳候処、右御覧被遊候儀
    栄光院様思召次第、御場所も右之内いつれ
    ニ而成とも、是又思召次第之儀与思召候旨


【読み下し文】


    次第(しだい)の儀と思(おぼ)し召し候あいだ(間)
    この旨(むね)申し遣わすべき旨仰(おお)せござ
     (御座)候、恐惶謹言(きょうこうきんげん)
                近藤七郎右衛門(こんどうしちろうえもん)
      三月五日      小畠権内
(おばたごんない)
                津田丹下
(つだたんげ)
     伊木豊後
(いぎぶんご)
     日置猪右衛門
(へきいえもん)

    長崎よりその御地
へ参り候象、おっつけ(追付)当御地
    通り候せつ(節)、栄光院(えいこういん)様御覧も遊ばされ
    候わば、町会所(まちかいしょ) か、または森下(もりした)
    大格子(おおごうし)付き候番所屋敷か、二本松(にほんまつ)
    茶屋辺にても御出(おい)で遊ばされ候ようにござあるべき
    やの儀、御自分方迄申し入れ候ところ(処)、御耳に達せら
    れ候ところ、右御覧遊ばされ候儀栄光院様思(おぼ)し召し
    次第、御場所も右の内いずれにてなりとも、これまた(是又)
    思し召し次第の儀と思し召し候旨